妖怪ウォッチ

大人たちには理解しがたいアニメということで、妖怪ウォッチをみました。

うわさでは、ポケモンっぽいけど内容がないという話。
どのような作品なのでしょうか。

僕は途中から、しかも1話みたのみなのでキチンとした評論にはなりませんが。。。

最初に「人面犬」が出てきます。
オープニング曲よりも先に人面犬のエピソードだったので、違和感がありました。確かに他のアニメとは違います。

そして人面犬のエピソードにはまったく内容がありませんでした。
どうやら人面犬は最初から妖怪なのではなく途中で妖怪になった人間だということがわかりましたが、ストーリーでは人面犬であることさえ関係ないのです。

その後も、どうしようもない主人公や登場人物がどうしようもない一日を過ごすという話。
この感じは、ちびまるこちゃんに似ています。

このアニメを僕なりの解釈で捉えてみます。

まず社会現象を妖怪の仕業と捉えているところに、メッセージが隠されています。

その昔、人間は理解できない自然現象を「神の仕業」として、太陽や海や風などを神格化しました。
災害が起こると、神が起こっていると理解していたわけです。

現在の日本も理解できない現象が多発しています。
台風がバンバン発生したり、急に景気がよくなったり、青少年犯罪が増えたり、危険ドラッグが流行ったり。

インターネットによって、多様な価値観も生まれ、多様なライフスタイルも認められてきている事もあってか、理解できない事がある事に違和感を覚えなくなってきました。

しかしやはり心の奥底で、こうした社会現象を説明したいという欲求があります。妖怪ウォッチはこれを説明するアニメというわけです。

妖怪ウォッチの原作を手がけたレベルファイブという会社は、これまでにもイナズマイレブンやダンボール戦機などを手がけてきました。

これらは、はじめからアニメ・漫画・ゲームなどに展開する戦略をもっており、社会に受け入れられるように計算して作られています。

つまり妖怪ウォッチにおけるレベルファイブの仕事は、かつて神で超常現象を説明したシャーマンと同じです。
シャーマンとの違いは、恐ろしい存在ではなく親しみのある存在に置き換える事で、自身の説明力を貨幣に変換しているところでしょうか。

妖怪ウォッチを社会現象がカタチを成したものととらえると、いろいろな事が理解できてきます。

例えば、人面犬。
人面犬はさまざまなチャレンジをして警察に捕まるという謎の存在なのですが、人間だった時からダメダメだったようです。

ここから読み取れるメッセージは、
「警察に捕まるのは、自分がだめな人間だからではなく人面犬だからなのだ」
と説明しているように理解できます。

昨今、自分の価値観が世間に受け入れられない弱さを抱えた人が増えています。
その人たちがなぜ受け入れられないかを説明するのが、人面犬なのです。

容姿は違いますが、これに共感する人は「自分も人面犬なのか」と説明できるようになるのです。

それが証拠に、主人公のケータは自分が理解できないことがあると、妖怪ウォッチを覗いて

「妖怪の仕業に違いない!」

というのです。

僕が観た回では、自分以外の友達が突然モテだす事に腹を立て

「妖怪の仕業に違いない!」

と疑います。
妖怪執事のウィスパーは「そんなことないと思うけど」とぼやきますが、ケータは友達がモテる事に説明が欲しいので届きません。

妖怪ウォッチを覗くと、なんと妖怪がいました。
モテるという事さえ、妖怪の仕業だとしたら何に努力すればいいのか・・・

妖怪を見つけたケータは恐ろしい発言をします。

「僕がもてない世界なんかいらない。この妖怪を退治する!」

というのです。
なんという身勝手な考えなのでしょう。
まるで独裁者です。

このような主人公が子供達に支持されているというのでしょうか。
いや、僕はこう捉えたい。

ケータが超常現象を取り除いてしまったので、これから似たような事が起こっても、妖怪のせいではなく自分に原因があるのだと考えるようになり、そのことを説明したくてアニメをみるのだと。

ケータの役割は自然現象が神などというものの仕業ではなくなったと、神話に終焉を届ける役割です。
神頼みだの、責任転嫁だのはやめて自分であるきなさいと、親しげに解決するのが彼の役割と解釈できます。

しかしそうすると、生みの親でありシャーマンたるレベルファイブと袂を分かつ関係になってしまいます。
二つの思想が正反対にあるからです。

これは1600年頃の天文学誕生と同じです。
地動説を唱えて宗教サイドから抹殺されたガリレオガリレイは、熱心なカトリック教徒でした。

ケータはガリレオであり、教皇はレベルファイブなのです。

しかし、宗教の力は大きく、今も矛盾をはらんだ戦争が繰り広げられているように、レベルファイブの力は巨大です。

人はどれほど賢くなり、年をとっても、因果関係を求めてしまいます。そこにマーラ(ブッダが見出した妖怪?)が現れてくれれば、すっきりした気持ちになります。

この欲求こそが、レベルファイブのビジネスセンスであり、お金を生み出すエネルギーだと解釈できます。

例えば、肥満に悩む人は少なくないと思いますが、これが妖怪のせいだったらどうしますか。

自分に取り付いた妖怪を取り除けば、やせるとわかったら取り除きたくないですか?!

妖怪ウォッチを手に入れて、退治する事ができたら・・・

このアニメに内容はサザエさんやちびまるこちゃんのように、日常に溶け込む程度の主張しない感じ。
出てくるのは、

・たくさんの弱い人
・説明できない現象
・現象を抽象化した妖怪
・終始牧歌的なムード
・ポケモンを意識した売れそうなキャラ

という感じでしょうか。
いろいろと解釈し、理解しつつもたぶん2度と観ません。

だって、沖縄では朝530からなんだもん・・・